これまでに数々のG1ホースを所有し、個人馬主としては初となる八大G1競走の完全制覇を成し遂げられました。
過去の騎乗成績や近年の騎乗数を調査し、金子オーナーと武豊騎手の関係性の変遷について記載します。
馬主名義の変更
金子オーナーは、1999年にブラックホークでスプリンターズSを勝利し、G1レース初制覇となりました。
個人的に記憶に残っている馬は、JCDを脅威のスパートで圧勝したクロフネです。
また、NHKマイルC・ダービーの変則2冠を制覇したキングカメハメハなどを所有されました。
2005年に馬主名義を個人名から「金子真人ホールディングス」に変更されております。
よって、これ以降で掲載するデータに関して、名義変更前に引退した競走馬は含まれないことにご注意ください。
金子真人HDの代表所有馬
収得賞金の多い順にTop10を一覧にしました。
馬名 | 性齢 | 生年 | 賞金 |
ディープインパクト | 引退 | 2002 | 47175 |
カネヒキリ | 引退 | 2002 | 28815 |
ラブリーデイ | 引退 | 2010 | 27725 |
マカヒキ | 牡4 | 2013 | 16500 |
アパパネ | 引退 | 2007 | 11450 |
ユートピア | 引退 | 2000 | 11265 |
フィエロ | 牡8 | 2009 | 9550 |
デニムアンドルビー | 牝7 | 2010 | 9500 |
パッションダンス | 牡9 | 2008 | 8250 |
フルーキー | 牡7 | 2010 | 7850 |
2005年に無敗で牡馬3歳クラシック3冠を達成し、日本競馬史上最強の呼び声が高いディープインパクト。
他には3歳牝馬3冠のアパパネや砂の王者カネヒキリなど、名馬が一覧に名を連ねています。
金子オーナーの所有馬で印象深いと言えば、ブラックタイドでしょうか。
デビュー当時は、弟のディープインパクト同様に期待されていましたが、結果としてはG1勝利までは手が届きませんでした。
しかし、種牡馬として、2017年の天皇賞春をレコード勝ちしたキタサンブラックを輩出。
産駒による悲願のG1制覇を達成しました。
武豊騎手の騎乗成績
これまでの全騎乗の概要をまとめました。2017年は4月末までの成績です。
騎乗成績
年 | 回 | 着別度数 | 勝率 | 人気 |
17 | 4 | 0-0-0-4 | 0.0% | 5.0人気 |
16 | 9 | 1-1-1-6 | 11.1% | 5.4人気 |
15 | 7 | 0-2-1-4 | 0.0% | 5.7人気 |
14 | 3 | 0-1-0-2 | 0.0% | 4.7人気 |
13 | 4 | 1-0-0-3 | 25.0% | 5.3人気 |
12 | 1 | 1-0-0-0 | 100% | 3.0人気 |
11 | 5 | 1-0-1-3 | 20.0% | 5.2人気 |
10 | 17 | 6-1-2-8 | 35.3% | 2.6人気 |
09 | 16 | 4-0-0-12 | 25.0% | 3.2人気 |
08 | 20 | 1-6-1-12 | 5.0% | 3.3人気 |
07 | 24 | 3-4-4-13 | 12.5% | 2.5人気 |
06 | 32 | 12-6-5-9 | 37.5% | 2.1人気 |
05 | 37 | 12-4-1-20 | 32.4% | 1.8人気 |
04 | 25 | 7-5-4-9 | 28.0% | 1.5人気 |
03 | 18 | 4-4-1-9 | 22.2% | 2.4人気 |
02 | 11 | 4-1-0-6 | 36.4% | 1.5人気 |
01 | 6 | 0-2-2-2 | 0.0% | 1.7人気 |
00 | 3 | 0-0-0-3 | 0.0% | 3.3人気 |
ディープインパクトが3冠を達成した2005年が37回と最も多く、それ以降は軒並み減少傾向にありますね。
2011年以降は5~10回程度と、かなり疎遠になったと言わざるを得ません。
また、2016年からの騎乗依頼(計13回)は、特定の厩舎のみの依頼となっていました。
須貝厩舎:7回、音無厩舎:6回
ゆえに、武豊騎手&金子オーナーのコンビで、再びクラシックを賑わす可能性は低いのかなぁと感じております。
金子真人HDの騎手起用
2016年と2017年(4月末時点)の騎手起用傾向をまとめてみました。
2017年(4月末時点)
騎手 | 騎乗 | 勝利 | 勝率 | 平人気 |
戸崎圭太 | 7 | 2 | 28.6% | 3.0人気 |
ルメール | 7 | 1 | 14.3% | 1.4人気 |
浜中俊 | 7 | 0 | 0.0% | 4.7人気 |
北村宏司 | 7 | 1 | 14.3% | 7.0人気 |
デムーロ | 6 | 2 | 33.3% | 2.0人気 |
田辺裕信 | 6 | 3 | 50.0% | 3.8人気 |
松若風馬 | 5 | 0 | 0.0% | 6.6人気 |
藤岡康太 | 5 | 0 | 0.0% | 4.4人気 |
川田将雅 | 5 | 3 | 60.0% | 2.0人気 |
福永祐一 | 5 | 0 | 0.0% | 5.0人気 |
内田博幸 | 5 | 0 | 0.0% | 8.6人気 |
秋山真一 | 4 | 1 | 25.0% | 8.3人気 |
武豊 | 4 | 0 | 0.0% | 5.0人気 |
2016年
騎手 | 騎乗 | 勝利 | 勝率 | 平人気 |
ルメール | 33 | 8 | 24.2% | 2.8人気 |
デムーロ | 33 | 5 | 15.2% | 3.3人気 |
戸崎圭太 | 27 | 2 | 7.4% | 4.3人気 |
浜中俊 | 19 | 5 | 26.3% | 3.2人気 |
川田将雅 | 19 | 2 | 10.5% | 4.5人気 |
蛯名正義 | 16 | 2 | 12.5% | 5.9人気 |
福永祐一 | 15 | 1 | 6.7% | 4.0人気 |
岩田康誠 | 11 | 2 | 18.2% | 4.1人気 |
田辺裕信 | 10 | 2 | 20.0% | 5.9人気 |
武豊 | 9 | 1 | 11.1% | 5.4人気 |
ルメール騎手、デムーロ騎手、戸崎騎手に騎乗馬が集まっており、社台系の馬主と同様の特徴が見られます。
リーディング上位の騎手に騎乗依頼が多いという傾向は、金子オーナーの馬主人生の中で終始一貫しております。
武豊騎手の目線で考えると、残念ではありますが、仕方がないことかもしれません。