本競走は1990年にG1に格上げされ、開催が有馬記念の1週前に移動。その後、2000年にスプリント体系が整備された際に、時期が繰り上げられ、秋競馬最初のG1として定着しました。
前半のラップは速くなりやすく、直線の急坂で失速し形勢が一変することもあるため、最後まで目が離せないレースになると見る側も楽しいですね!
出走馬・騎手
出馬表
番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 |
1 | ナムラクレア | 牝4 | 浜中 |
2 | テイエムスパーダ | 牝4 | 富田 |
3 | ピクシーナイト | 牡5 | 戸崎 |
4 | ナランフレグ | 牡7 | 丸田 |
5 | ウインマーベル | 牡4 | 松山 |
6 | ママコチャ | 牝4 | 川田 |
7 | オールアットワンス | 牝5 | 石川裕 |
8 | メイケイエール | 牝5 | 池添 |
9 | アグリ | 牡4 | 横山典 |
10 | マッドクール | 牡4 | 坂井瑠 |
11 | ジュビリーヘッド | 牡6 | 北村友 |
12 | ドルチェモア | 牡3 | 西村淳 |
13 | ジャスパークローネ | 牡4 | 団野 |
14 | エイシンスポッター | 牡4 | 角田河 |
15 | キミワクイーン | 牝4 | 横山武 |
16 | モズメイメイ | 牝3 | 武豊 |
注目馬
本レースの出走予定馬の中から、主な注目馬をピックアップしました。
ナムラクレア
ナムラクレア(牝4)
長谷川厩舎(栗東)、奈村睦弘
2023年8月27日 札幌 キーンランドC(G3)
1着 (1人気) 芝1200 重 (浜中)
2023年5月14日 東京 ヴィクトリアC(G1)
8着 (5人気) 芝1600 良 (浜中)
2023年3月26日 中京 高松宮記念(G1)
2着 (2人気) 芝1200 不良 (浜中)
Memo
群雄割拠のスプリント界、展開や馬場状態によって、着順がガラリと変わる状況の中、どんな条件でも力を発揮して上位に来る唯一の存在だと思っています。
おそらく1番人気で挑む初めてのG1になりそうなので、是が非でも勝ちたいでしょうし、本命視すべきだと考えています。
アグリ
アグリ(牡4)
安田隆厩舎(栗東)、三木正浩
2023年9月10日 阪神 セントウルS(G2)
2着 (2人気) 芝1200 良 (横山典)
2023年4月30日 香港 チェアSP(G1)
5着 芝1200 良 8頭 (Cデムーロ)
2023年3月26日 中京 高松宮記念(G1)
7着 (3人気) 芝1200 不良 (横山和)
Memo
ベストは1400mかなとの印象ですが、それでも前走は前有利の馬場で道中11~12番手ながら、上がり最速の32.4秒をマークし2着、スプリント戦で力上位を証明しました。
4回中山開催の最終週、前有利な馬場状況にならないと思いますので、前走のような脚を使えれば、十分勝ち負けできるレベルですね。
ジャスパークローネ
ジャスパークローネ(牡4)
森秀厩舎(栗東)、加藤和夫
2023年8月20日 小倉 北九州記念(G3)
1着 (5人気) 芝1200 良 (団野)
2023年7月2日 中京 CBC賞(G3)
1着 (7人気) 芝1200 良 (団野)
2023年6月11日 函館 函館SS(G3)
16着 (10人気) 芝1200 良 (浜中)
Memo
函館SSの16着から一転、関西圏の重賞で2連勝し、サマースプリントシリーズ王者に輝きました。
ただ中京は開幕2日目、小倉は開幕4日目と整った馬場での逃げ切り、そして3月からコンスタントに使って今回が7戦目と考えると、G1では厳しい戦いになりそうな気がしてます。
モズメイメイ
モズメイメイ(牝3)
音無厩舎(栗東)、キャピタル・システム
2023年8月20日 小倉 北九州記念(G3)
10着 (2人気) 芝1200 良 (松若)
2023年5月27日 京都 葵ステークス(G3)
1着 (4人気) 芝1200 良 (武豊)
2023年4月9日 阪神 桜花賞(G1)
13着 (7人気) 芝1600 良 (和田竜)
Memo
前走は同型が多く、大外枠だったこともあり、序盤の位置取りでかなり脚を使ったため、直線ではもうお釣りがない状態でした。
差す競馬でどこまでやれるかは見たかったですね、今回もすんなり先手は取れないでしょうし。まあ、1戦使ったことで状態は上向きだと思いますので、ロスの立ち回りができれば。
メイケイエール
メイケイエール(牝5)
武英厩舎(栗東)、名古屋競馬
2023年6月4日 東京 安田記念(G1)
15着 (12人気) 芝1600 良 (池添)
2023年3月26日 中京 高松宮記念(G1)
12着 (1人気) 芝1200 不良 (池添)
2022年12月11日 香港 香港スプリント(G1)
5着 芝1200 良 14頭 (マクドナルド)
Memo
重賞6勝の断然の実績を誇り、昨年の本レースで1番人気に支持された実力馬ですが、近走は2桁着順と苦戦が続いております。
3歳までの気性の悪さは古馬になって少し解消されましたが、その分衰えも見える印象でして、勝ち負けまではどうでしょうかね。
データ分析
過去10年データ、当該コースデータからレース傾向をまとめました。
過去10年データ
本レースの過去10年データ(2013~2022年)傾向は以下のとおりです。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 2-1-3-14 | 10.0% | 15.0% | 30.0% |
2枠 | 1-2-1-16 | 5.0% | 15.0% | 20.0% |
3枠 | 0-0-4-16 | 0.0% | 0.0% | 20.0% |
4枠 | 3-3-0-14 | 15.0% | 30.0% | 30.0% |
5枠 | 2-2-0-15 | 10.5% | 21.1% | 21.1% |
6枠 | 0-1-0-19 | 0.0% | 5.0% | 5.0% |
7枠 | 1-0-1-19 | 4.8% | 4.8% | 9.5% |
8枠 | 1-1-1-18 | 4.8% | 9.5% | 14.3% |
複勝率を見ると、6~7枠が一桁台で8枠は少し上がって15%弱、ただし、5枠までが20%以上であることを踏まえると、内枠有利なデータであることは間違いないかと。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
逃げ | 0-3-1-6 | 0.0% | 30.0% | 40.0% |
先行 | 2-3-2-27 | 5.9% | 14.7% | 20.6% |
差し | 7-4-4-48 | 11.1% | 17.5% | 23.8% |
追込 | 1-0-3-50 | 1.9% | 1.9% | 7.4% |
内側が荒れている最終週の馬場で開催されることも影響してか、勝率では圧倒的に差し馬が良い状況です。
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1 | 5-0-1-4 | 50.0% | 50.0% | 60.0% |
2~3 | 3-6-0-11 | 15.0% | 45.0% | 45.0% |
4~6 | 0-1-2-27 | 0.0% | 3.3% | 10.0% |
7~9 | 1-1-3-25 | 3.3% | 6.7% | 16.7% |
10~ | 1-2-4-64 | 1.4% | 4.2% | 9.9% |
3番人気以内で見ると、過去10年で8勝・2着6回と約半数を占めるので、軸はココから決めたいですが、10番人気以下の大穴も相手に少し入れておきたいです!
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
3歳 | 1-2-1-15 | 5.3% | 15.8% | 21.1% |
4歳 | 2-3-4-18 | 7.4% | 18.5% | 33.3% |
5歳 | 3-4-1-39 | 6.4% | 14.9% | 17.0% |
6歳 | 3-0-3-28 | 8.8% | 8.8% | 17.6% |
7上 | 1-1-1-31 | 2.9% | 5.9% | 8.8% |
勝率は意外なことに若干ながら6歳馬がTopですが、連対率/複勝率まで考慮すると、4歳馬が中心だと見ています。
前走レース名
- セントウルS(G2):5-4-2-42/53
- キーンランドC(G3):1-1-4-37/43
- 北九州記念(G3):1-1-1-18/21
- 安田記念(G1):2-1-1-6/10
- 函館SS(G3):0-1-0-5/6
王道はセントウルS(G2)からの参戦になりますが、個人的には安田記念(G1)組に注目です。頭数は少なめでやや信用度落ちますが・・
前走着順
- 1着:4-3-3-22/32
- 2着:2-3-1-20/26
- 3着:1-0-1-14/16
- 4着:1-1-1-7/10
- 5着:0-0-2-8/10
- 6~9着:1-0-2-35/38
- 10着~:1-3-0-25/29
前走1着は母数32頭で勝率12.5%・連対率21.9%・複勝率31.3%、全ての率で2着以下を上回っているので、1着はプラス要素と考えます。
当該コースデータ
2022年以降のレース結果(中山・芝1200m)を対象にデータを抽出しました。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 7-7-7-59 | 8.8% | 17.5% | 26.3% |
2枠 | 7-6-5-62 | 8.8% | 16.3% | 22.5% |
3枠 | 8-8-8-61 | 9.4% | 18.8% | 28.2% |
4枠 | 7-4-6-71 | 8.0% | 12.5% | 19.3% |
5枠 | 8-5-6-74 | 8.6% | 14.0% | 20.4% |
6枠 | 4-10-5-78 | 4.1% | 14.4% | 19.6% |
7枠 | 8-5-7-79 | 8.1% | 13.1% | 20.2% |
8枠 | 1-5-6-87 | 1.0% | 6.1% | 12.1% |
過去10年と比較すると、6~7枠はまずまずで、8枠だけガクンと落ちます。いずれにしても内枠有利なデータには変わりないです。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
逃げ | 11-8-7-24 | 22.0% | 38.0% | 52.0% |
先行 | 27-16-18-117 | 15.2% | 24.2% | 34.3% |
差し | 8-14-19-219 | 3.1% | 8.5% | 15.8% |
追込 | 4-12-6-211 | 1.7% | 6.9% | 9.4% |
未勝利から下級クラスのレースを含み、かつ、最終週だけでなく開催全体を対象としているため、スプリント戦で先手を取った馬が良い結果となるのは当然だと感じてます。
騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
横山武 | 6-5-3-16 | 20.0% | 36.7% | 46.7% |
Mデム | 5-0-0-14 | 26.3% | 26.3% | 26.3% |
横山和 | 4-1-1-7 | 30.8% | 38.5% | 46.2% |
菅原明 | 3-4-5-24 | 8.3% | 19.4% | 33.3% |
石川裕 | 3-1-1-12 | 17.6% | 23.5% | 29.4% |
横山武騎手はキミワクイーン、石川裕騎手はオールアットワンスに騎乗予定。
厩舎 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
森秀 | 3-1-0-10 | 21.4% | 28.6% | 28.6% |
高橋裕 | 3-0-2-18 | 13.0% | 13.0% | 21.7% |
青木孝 | 2-2-0-6 | 20.0% | 40.0% | 40.0% |
深山 | 2-1-1-10 | 14.3% | 21.4% | 28.6% |
安田隆 | 2-1-1-3 | 28.6% | 42.9% | 57.1% |
森秀厩舎からジャスパークローネ、深山厩舎からウインマーベル、安田隆厩舎からアグリ・ジュビリーヘッドが出走予定。
レース予想
まずは、中山最終週の馬場状態から触れると、内側が少し荒れてきておりますね。
スプリント戦とは言えども、過去データが表すように、差しの決まる馬場になってきた印象です。
また、雨の心配はないため、良馬場開催が濃厚で、展開はハイペース必至だと思います。
②テイエムスパーダと⑬ジャスパークローネは若手騎手ですし、互いに譲らず押してでもハナにこだわると見ています。
予想印
◎:⑨アグリ
〇:①ナムラクレア
▲:⑤ウインマーベル
△:④ナランフレグ
本命はアグリ。
競馬しやすい枠に入りましたし、展開は前走より向くと思います。最後の脚は確実に伸びてくるので、あとは道中の位置取りだけかと。最後方ポツンだとヒヤヒヤするかも・・(笑)
対抗はナムラクレア。
実績・安定感はメンバ随一ですが、最内枠がどうでるかですね。終始馬場の悪いところを走りそうですし、直線でうまく捌ききれるか少し不安もあります。
3番手評価はウインマーベル。
近走崩れたのはトップハンデ(59.0Kg)と重・不良馬場。定量の良馬場で枠も絶好であれば、昨年2着の走りに期待します!
そして、最後はナランフレグ。
7歳馬というのは気になりますが、スプリントG1では好走歴が多いので。荒れた馬場も気にしませんし、この馬を知り尽くした丸田騎手が迷わず内を付いて一発狙って欲しいです。