札幌記念は豪華なメンバーが集まるため、競馬ファンにとっても注目の一戦であり、夏のビッグイベントとして楽しみにされています。
日本競馬の重要な競走の一つで、北海道の札幌競馬場で毎年夏に行われる芝2000mレースです。本レースの出走予定馬/注目馬の紹介、データ分析を行います。
出走予定馬・想定騎手
出走可能頭数:16頭/登録頭数:15頭
出走予定馬
馬名 | 性齢 | 騎手 |
アフリカンゴールド | セ8 | 国分恭 |
イズジョーノキセキ | 牝6 | 岩田康 |
ウインマイティー | 牝6 | 和田竜 |
ウインマリリン | 牝6 | 松岡 |
ジャックドール | 牡5 | 武豊 |
シャフリヤール | 牡5 | 横山武 |
ソーヴァリアント | 牡5 | ルメール |
ダノンベルーガ | 牡4 | モレイラ |
トップナイフ | 牡3 | 横山和 |
ヒシイグアス | 牡7 | 浜中 |
プログノーシス | 牡5 | 川田 |
マテンロウレオ | 牡4 | 横山典 |
ヤマニンサルバム | 牡4 | (未定) |
ユニコーンライオン | 牡7 | 国分優 |
ラーグルフ | 牡4 | 戸崎 |
注目馬
本レースの出走予定馬の中から、主な注目馬をピックアップしました。
ジャックドール
ジャックドール(牡5)
藤岡厩舎(栗東)、前原敏行
2023年6月4日 東京 安田記念(G1)
5着 (5人気) 芝1600 良 (武豊)
2023年4月2日 阪神 大阪杯(G1)
1着 (2人気) 芝2000 良 (武豊)
2022年12月11日 香港 香港カップ(G1)
7着 芝2000 良 12頭 (武豊)
Memo
札幌競馬場は小回り平坦コースで直線が約260mと短いです。そのため、逃げを主戦法とするこの馬にとっては有利に働くでしょう。
昨年の札幌記念の覇者で、今年は春に大阪杯で見事逃げ切り、悲願のG1制覇を果たすことができました。秋のG1に向けた前哨戦の位置づけだとは思いますが、最有力候補なのは間違いないと思います。
シャフリヤール
シャフリヤール(牡5)
藤原英厩舎(栗東)、サンデーレーシング
2023年3月25日 ア首 ドバイSC(G1)
5着 芝2410 良 10頭 (Cデムーロ)
2022年11月27日 東京 ジャパンC(G1)
2着 (1人気) 芝2400 良 (Cデムーロ)
2022年10月30日 東京 天皇賞秋(G1)
5着 (2人気) 芝2000 良 (Cデムーロ)
Memo
近年の札幌開催で常に上位争いをしている横山武騎手と初コンビを組むことが発表されました。
どちらかと言えば、直線が長く広いコースが合う印象がありますが、先行したレース経験もあるので、騎手の手腕に期待ですね!
プログノーシス
プログノーシス(牡5)
中内田厩舎(栗東)、社台レースホース
2023年4月30日 香港 QE2世C(G1)
2着 芝2000 良 7頭 (パートン)
2023年3月12日 中京 金鯱賞(G2)
1着 (1人気) 芝2000 良 (川田)
2022年12月10日 中京 中日新聞杯(G3)
4着 (1人気) 芝2000 良 (藤岡佑)
Memo
実績は上の2頭に劣りますが、実力的には上位との差はそこまでないように感じています。
ただし、後方で脚をためて直線上がり最速で追い込む戦法を得意としているため、札幌競馬場と戦法がマッチしない点は少し気掛かりです。
ダノンベルーガ
ダノンベルーガ(牡4)
堀厩舎(美浦)、ダノックス
2023年3月25日 ア首 ドバイターフ(G1)
2着 芝1800 良 (モレイラ)
2022年11月27日 東京 ジャパンC(G1)
5着 (2人気) 芝2400 良 (川田)
2022年10月30日 東京 天皇賞秋(G1)
3着 (4人気) 芝2000 良 (川田)
Memo
3歳時にはダービーで1番人気に支持されるほど、強い4歳世代の中においても実力上位の1頭です。
1ヵ月前から函館に入厩し臨戦態勢は万全。今年はまだ1戦しかしてませんが、ここを勝って秋にイクイノックスやドウデュースとの再戦が見られたら嬉しいですね~。
ヒシイグアス
ヒシイグアス(牡7)
堀厩舎(美浦)、阿部雅英
2023年4月2日 阪神 大阪杯(G1)
7着 (4人気) 芝2000 良 (松山)
2023年2月26日 中山 中山記念(G2)
1着 (5人気) 芝1800 良 (松山)
2022年6月26日 阪神 宝塚記念(G1)
2着 (5人気) 芝2200 良 (レーン)
Memo
21年春に中山金杯(G3)→中山記念(G2)と重賞連勝し、G1制覇に向けてというところでしたが、体調面が整わずその後は2年半でわずか6戦しかレースに出走していません。
ただ、G1でも2着の実績がありますし、今年は久々に勝利もしましたし、7歳とはいえ使い減りしていないので、この豪華メンバでも上位に食い込む実力はまだあると思いますよ!
ウインマリリン
ウインマリリン(牝6)
手塚厩舎(美浦)、ウイン
2023年3月25日 ア首 ドバイSC(G1)
6着 芝2410 良 10頭 (レーン)
2022年12月11日 香港 香港ヴァーズ(G1)
1着 芝2400 良 10頭 (レーン)
2022年11月13日 阪神 エリザベス杯(G1)
2着 (5人気) 芝2200 重 (レーン)
Memo
昨年の札幌記念で3着に入り、その後の香港ヴァーズに挑戦し見事G1勝利を達成しました。
比較的前目に付けるレースが多く、脚質的には札幌と合いますが、今年はトップクラスのメンバが集結しているので、相手関係を考えると少し分が悪いかもしれません。
データ分析
過去10年データ、当該コースデータからレース傾向をまとめました。
過去10年データ
本レースの過去10年データ(2013~2022年)傾向は以下のとおりです。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 4-0-1-9 | 28.6% | 28.6% | 35.7% |
2枠 | 1-3-0-11 | 6.7% | 26.7% | 26.7% |
3枠 | 0-2-2-13 | 0.0% | 11.8% | 23.5% |
4枠 | 0-2-1-16 | 0.0% | 10.5% | 15.8% |
5枠 | 1-0-3-16 | 5.0% | 5.0% | 20.0% |
6枠 | 1-1-2-16 | 5.0% | 10.0% | 20.0% |
7枠 | 2-1-0-17 | 10.0% | 15.0% | 15.0% |
8枠 | 1-1-1-17 | 5.0% | 10.0% | 15.0% |
1枠が4勝・2枠は4連対でこの2つが目を引きます。ゆえに、複勝率も内枠(1-4)24.6%・外枠(5-8)17.5%と内有利のデータが出ています。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
逃げ | 3-1-0-8 | 25.0% | 33.3% | 33.3% |
先行 | 2-2-5-27 | 5.6% | 11.1% | 25.0% |
差し | 4-4-3-38 | 8.2% | 16.3% | 22.4% |
追込 | 0-2-2-40 | 0.0% | 4.5% | 9.1% |
捲り | 1-1-0-1 | 33.3% | 66.7% | 66.7% |
複勝率は逃げ/先行27.1%とデータ上は前有利になっていますが、直線260mしかないコース形態を踏まえると、思ったよりは差しも決まるなぁとの印象を受けますね。
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1 | 0-4-3-3 | 0.0% | 40.0% | 70.0% |
2~3 | 7-1-0-12 | 35.0% | 40.0% | 40.0% |
4~6 | 3-2-4-21 | 10.0% | 16.7% | 30.0% |
7~9 | 0-2-2-26 | 0.0% | 6.7% | 13.3% |
10~ | 0-1-1-53 | 0.0% | 1.8% | 3.6% |
1番人気は0勝ながら複勝率が脅威の70%、一方2~3番人気は7勝をあげているが2~3着が少ないと片寄ったデータですね。
全体を通して言うならば、上位人気が強く、7番人気以下の人気薄は割り引きした方が良いでしょう。
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
3歳 | 2-0-1-6 | 22.2% | 22.2% | 33.3% |
4歳 | 4-0-3-27 | 11.8% | 11.8% | 20.6% |
5歳 | 2-6-4-31 | 4.7% | 18.6% | 27.9% |
6歳 | 2-2-1-24 | 6.9% | 13.8% | 17.2% |
7上 | 0-2-1-27 | 0.0% | 6.7% | 10.0% |
大きな特徴はないと判断してます。6歳以上は複勝率が少し落ちますが、軽視するほどのデータとは言えなさそう。
前走レース名
- 函館記念(G3):3-2-2-32/39
- 宝塚記念(G1):0-3-2-5/10
- 安田記念(G1):2-2-1-4/9
- クイーンS(G3):0-0-0-9/9
宝塚記念(G1)は複勝率50.0%、安田記念(G1)は複勝率55.6%。この2レースがかなり強いので、前走G1に出走した馬を中心視すべきだと考えます。
前走着順
- 1着:1-3-2-19/25
- 2着:1-1-1-11/14
- 3着:1-1-1-13/16
- 4着:1-1-1-13/16
- 5着:2-1-0-7/10
- 6~9着:4-2-4-29/39
- 10着~:0-1-1-23/25
前走10着以下は勝率0.0%・連対率4.0%・複勝率8.0%とガクンと落ちてますが、この傾向は他の多くのレースにもあてはまる傾向でして・・。大きな特徴はないと言っていいでしょう。
当該コースデータ
2020年以降のレース結果(札幌・芝2000m)を対象にデータを抽出しました。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 7-6-7-73 | 7.5% | 14.0% | 21.5% |
2枠 | 10-7-6-77 | 10.0% | 17.0% | 23.0% |
3枠 | 6-10-9-79 | 5.8% | 15.4% | 24.0% |
4枠 | 5-10-14-82 | 4.5% | 13.5% | 26.1% |
5枠 | 12-13-10-81 | 10.3% | 21.6% | 30.2% |
6枠 | 11-4-12-93 | 9.2% | 12.5% | 22.5% |
7枠 | 7-12-7-96 | 5.7% | 15.6% | 21.3% |
8枠 | 12-6-4-97 | 10.1% | 15.1% | 18.5% |
おおよそ3開催分のデータを含んでおり、複勝率は内枠(1-4)23.8%・外枠(5-8)23.1%。ここまで内外イーブンになっているとは意外でした。
内側の馬場が荒れ、各開催の後半に進むにつれ、外枠が有利になるのだろうと考えています。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
逃げ | 17-7-2-47 | 23.3% | 32.9% | 35.6% |
先行 | 29-32-32-152 | 11.8% | 24.9% | 38.0% |
差し | 18-23-25-227 | 6.1% | 14.0% | 22.5% |
追込 | 2-2-8-238 | 0.8% | 1.6% | 4.8% |
捲り | 4-4-2-12 | 18.2% | 36.4% | 45.5% |
複勝率は逃げ/先行37.4%・左記以外が15.6%。新馬や未勝利などクラスが下のレースまで対象にすると、前有利の傾向が顕著になりますね!
騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
Cルメ | 8-8-2-22 | 20.0% | 40.0% | 45.0% |
横山和 | 6-3-2-24 | 17.1% | 25.7% | 31.4% |
横山武 | 5-7-5-31 | 10.4% | 25.0% | 35.4% |
吉田隼 | 5-4-5-32 | 10.9% | 19.6% | 30.4% |
丹内 | 4-5-5-39 | 7.5% | 17.0% | 26.4% |
ルメール騎手はソーヴァリアント、横山和騎手はトップナイフ、横山武騎手はシャフリヤールに騎乗予定。
厩舎 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
矢作 | 3-3-0-14 | 15.0% | 30.0% | 30.0% |
須貝 | 3-2-1-10 | 18.8% | 31.3% | 37.5% |
武幸 | 3-1-1-4 | 33.3% | 44.4% | 55.6% |
奥村 | 3-0-1-3 | 42.9% | 42.9% | 57.1% |
北出 | 3-0-1-2 | 50.0% | 50.0% | 66.7% |
矢作厩舎からユニコーンライオンが出走予定。
レース予想
データ分析を踏まえ、本レースの最終見解を発表します。
予想印
◎:⑤ジャックドール
〇:⑬プログノーシス
▲:④シャフリヤール
△:②ウインマリリン
少し抜けた1番人気になってますが、ジャックドールを本命に。データ的に勝率は0%なのですが、それ以外は後押しするデータが多く、馬券の軸には最適だと考えました。
下位人気の複勝率がガクッと落ちるので、その他の印も上位人気から選択。ソーヴァリアントは近走成績、ダノンベルーガは調教過程を軽視し、それ以外の3頭を相手としました。