中長距離路線の実績馬たちが秋の始動戦とするケースが多く、本競走は天皇賞秋・エリザベス女王杯・ジャパンCへと続く秋のG1戦線を占う上で重要な一戦となっております。
また、2014年から優勝馬に天皇賞秋の優先出走権が与えられています。
出走予定馬・想定騎手
出馬表
番 | 馬名 | 性齢 | 騎手 |
1 | アイアンバローズ | 牡6 | 北村友 |
2 | アフリカンゴールド | セ8 | 国分恭 |
3 | インプレス | 牡4 | 藤岡佑 |
4 | ウインマイティー | 牝6 | 松若 |
5 | ヴェラアズール | 牡6 | 松山 |
6 | ゼーゲン | セ8 | 藤岡康 |
7 | ディープボンド | 牡6 | 和田竜 |
8 | ヒートオンビート | 牡6 | 川田 |
9 | ビッグリボン | 牝5 | 西村淳 |
10 | ヒンドゥタイムズ | セ7 | 団野 |
11 | プラダリア | 牡4 | 池添 |
12 | ブローザホーン | 牡4 | 菅原明 |
13 | ボッケリーニ | 牡7 | 浜中 |
14 | マイネルウィルトス | 牡7 | Mデムーロ |
注目馬
本レースの出走予定馬の中から、主な注目馬をピックアップしました。
ヴェラアズール
ヴェラアズール(牡6)
渡辺薫厩舎(栗東)、馬主
2023年6月25日 阪神 宝塚記念(G1)
8着 (9人気) 芝2200 良 (松山)
2023年3月25日 ア首 ドバイWC(G1)
13着 ダ2000 良 15頭 (Cデムーロ)
2022年12月25日 中山 有馬記念(G1)
10着 (4人気) 芝2500 良 (松山)
Memo
道中10番手から上がり33.2秒の脚で勝利した昨年の覇者は、その勢いで次走のジャパンCも連勝、G1馬の仲間入りを果たしました。
その後のG1では結果出ておりませんが、異色のローテもありましたし、秋の始動戦では結果が欲しいですね。
ディープボンド
ディープボンド(牡6)
大久保龍厩舎(栗東)、前田晋二
2023年6月25日 阪神 宝塚記念(G1)
5着 (5人気) 芝2200 良 (和田竜)
2023年4月30日 京都 天皇賞春(G1)
2着 (5人気) 芝3200 稍重 (和田竜)
2023年3月19日 阪神 阪神大賞典(G2)
5着 (3人気) 芝3000 良 (和田竜)
Memo
天皇賞春(G1)では3年連続2着、阪神大賞典(G2)は2021・2022年で連覇と、長距離のスペシャリストと言っても過言ではないでしょう。
ただ、6歳になり全盛期よりは少し衰えている印象、ここを叩いて次の有馬記念とかで穴狙いしたいと個人的には考えてます。
ボッケリーニ
ボッケリーニ(牡7)
池江厩舎(栗東)、金子真人HD
2023年6月25日 阪神 宝塚記念(G1)
7着 (6人気) 芝2200 良 (浜中)
2023年6月3日 阪神 鳴尾記念(G3)
1着 (5人気) 芝2000 良 (浜中)
2023年3月25日 中山 日経賞(G2)
2着 (5人気) 芝2500 不良 (浜中)
Memo
2020年の中日新聞杯(G3)・2022年の目黒記念(G2)、そして今年の鳴尾記念(G3)と重賞3勝の実績馬です。
G1では力及ばずといった印象がありますので、馬券的な狙いとなるのは今回かなと考えています。
ヒートオンビート
ヒートオンビート(牡6)
友道厩舎(栗東)、社台レースホース
2023年5月28日 東京 目黒記念(G2)
1着 (4人気) 芝2500 良 (レーン)
2023年3月25日 中山 日経賞(G2)
6着 (4人気) 芝2500 不良 (池添)
2022年11月6日 東京 ア共和国杯(G2)
3着 (3人気) 芝2500 良 (戸崎)
Memo
重賞では善戦マンというイメージが長かった本馬も、ようやく前走の目黒記念(G2)で重賞初制覇を飾ることができました。
6歳馬ということで大きな上積みはないと思いますが、安定して上位に食い込む力は健在ですので、ここでも期待したいです。
ビッグリボン
ビッグリボン(牝5)
中内田厩舎(栗東)、石川達絵
2023年6月18日 阪神 マーメイドS(G3)
1着 (1人気) 芝2000 良 (西村淳)
2023年4月22日 福島 福島牝馬S(G3)
2着 (2人気) 芝1800 良 (西村淳)
2023年2月5日 小倉 関門橋S
3着 (2人気) 芝2000 良 (西村淳)
Memo
牝馬限定戦の重賞で結果を残している本馬ですが、秋の始動戦は混合戦の京都大賞典(G2)からになる予定です。
おそらく、エリザベス女王杯(G1)を見据えての選択だと思いますので、次につながるレースができればベストですね!
データ分析
過去10年データ、当該コースデータからレース傾向をまとめました。
過去10年データ
本レースの過去10年データ(2013~2022年)傾向は以下のとおりです。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 2-2-0-8 | 16.7% | 33.3% | 33.3% |
2枠 | 2-1-2-8 | 15.4% | 23.1% | 38.5% |
3枠 | 1-1-1-12 | 6.7% | 13.3% | 20.0% |
4枠 | 1-1-0-14 | 6.3% | 12.5% | 12.5% |
5枠 | 1-1-1-14 | 5.9% | 11.8% | 17.6% |
6枠 | 2-1-0-15 | 11.1% | 16.7% | 16.7% |
7枠 | 1-2-4-13 | 5.0% | 15.0% | 35.0% |
8枠 | 0-1-2-19 | 0.0% | 4.5% | 13.6% |
秋の京都競馬場の開幕週に行われるレースとあって内枠が強く、枠ごとに見ると1枠・2枠が勝率/複勝率で他の枠を圧倒しています。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
逃げ | 0-1-0-10 | 0.0% | 9.1% | 9.1% |
先行 | 4-4-3-27 | 10.5% | 21.1% | 28.9% |
差し | 5-3-7-34 | 10.2% | 16.3% | 30.6% |
追込 | 1-2-0-30 | 3.0% | 9.1% | 9.1% |
捲り | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
逃げ/先行24.5%・左記以外21.7%とそこまで大きな差は付いてません。脚質ごとに見ると、逃げが不振で差しが好成績を残している印象です。
人気 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1 | 2-3-2-3 | 20.0% | 50.0% | 70.0% |
2~3 | 4-1-5-10 | 20.0% | 25.0% | 50.0% |
4~6 | 1-5-3-21 | 3.3% | 20.0% | 30.0% |
7~9 | 1-1-0-28 | 3.3% | 6.7% | 6.7% |
10~ | 2-0-0-41 | 4.7% | 4.7% | 4.7% |
特筆すべき点は1番人気が連対率50.0%・複勝率70.0%、2~3番人気が複勝率50.0%と優秀。むやみに上位人気に逆らうのは危険と判断します。
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
3歳 | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
4歳 | 2-5-2-18 | 7.4% | 25.9% | 33.3% |
5歳 | 5-3-3-30 | 12.2% | 19.5% | 26.8% |
6歳 | 1-2-2-27 | 3.1% | 9.4% | 15.6% |
7上 | 2-0-3-27 | 6.3% | 6.3% | 15.6% |
4~5歳馬中心というデータは他のレースにもあてはまる一般的な傾向なので、特筆すべき点はないと言っていいでしょう。
前走レース名
- 宝塚記念(G1):5-2-6-14/27
- 天皇賞春(G1):1-2-0-8/11
- 丹頂S:1-1-0-7/9
- 新潟記念(G3):1-1-0-9/11
- 目黒記念(G2):0-1-1-10/12
- 札幌記念(G2):0-1-0-7/8
宝塚記念組が勝率18.5%・連対率25.9%・複勝率48.1%と極めて優秀。該当馬がいれば積極的に狙うのもアリだと思います。
前走着順
- 1着:2-3-3-10/18
- 2着:1-1-0-11/13
- 3着:2-1-0-7/10
- 4着:0-0-1-4/5
- 5着:1-0-2-11/14
- 6~9着:2-5-1-25/33
- 10着~:2-0-3-33/38
これといった強い傾向はないですが、前走1着馬の複勝率44.4%は2着以下を凌駕しているので、プラス要素と捉えて良いかなぁ。
当該コースデータ
2018年以降のレース結果(京都・芝2400m)を対象にデータを抽出しました。
枠番 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
1枠 | 5-6-5-43 | 8.5% | 18.6% | 27.1% |
2枠 | 4-5-11-39 | 6.8% | 15.3% | 33.9% |
3枠 | 8-7-4-42 | 13.1% | 24.6% | 31.1% |
4枠 | 9-5-3-47 | 14.1% | 21.9% | 26.6% |
5枠 | 7-10-9-46 | 9.7% | 23.6% | 36.1% |
6枠 | 5-6-6-56 | 6.8% | 15.1% | 23.3% |
7枠 | 7-9-8-55 | 8.9% | 20.3% | 30.4% |
8枠 | 8-5-7-70 | 8.9% | 14.4% | 22.2% |
複勝率は内枠(1-4)29.6%・外枠(5-8)27.7%、過去データほど内枠は強くなく、ほぼ内外イーブンかなと考えています。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
逃げ | 3-7-4-42 | 5.4% | 17.9% | 25.0% |
先行 | 29-18-21-107 | 16.6% | 26.9% | 38.9% |
差し | 16-13-19-109 | 10.2% | 18.5% | 30.6% |
追込 | 3-14-6-127 | 2.0% | 11.3% | 15.3% |
捲り | 2-1-3-11 | 11.8% | 17.6% | 35.3% |
複勝率は逃げ/先行35.5%・左記以外23.8%、やはりコースデータでは前有利の結果となります。しかし、他のコースデータにもあてはまる傾向ですので、プラス要素とは考えないようにしたいと思います。
騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
川田 | 10-3-3-8 | 41.7% | 54.2% | 66.7% |
和田竜 | 4-5-2-18 | 13.8% | 31.0% | 37.9% |
池添 | 4-3-2-7 | 25.0% | 43.8% | 56.3% |
福永 | 4-2-1-11 | 22.2% | 33.3% | 38.9% |
浜中 | 3-3-1-10 | 17.6% | 35.3% | 41.2% |
川田騎手はヒートオンビート、和田竜騎手はディープボンド、池添騎手はプラダリア、浜中騎手はボッケリーニに騎乗予定。
厩舎 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
池江 | 6-4-5-15 | 20.0% | 33.3% | 50.0% |
角居 | 4-2-2-5 | 30.8% | 46.2% | 61.5% |
矢作 | 3-1-1-13 | 16.7% | 22.2% | 27.8% |
斉藤崇 | 2-2-3-12 | 10.5% | 21.1% | 36.8% |
本田優 | 2-1-1-4 | 25.0% | 37.5% | 50.0% |
池江厩舎からボッケリーニ、斉藤崇厩舎からヒンドゥタイムズが出走予定。
レース予想
日曜は全レース良馬場の発表ですが、午後から小雨が降っておりました。月曜も似たような天気模様で、稍重まではいかないかもですが、水分を含んだ少し重めの馬場だと思います。
また、今週から京都開催で開幕週となるため、内を通った馬が断然有利でしょう。
ペースに関しては、アフリカンゴールド・アイアンバローズが外枠になったので、先手をとれるか微妙ですね。
スタート良ければ、内からブローザホーンがいくかも。いずれにしても、ゆったり目のペースになると予想します。
予想印
◎:①ブローザホーン
〇:②ヴェラアズール
▲:④ディープボンド
△:⑥ボッケリーニ
本命はブローザホーン。
絶好の内枠&重い馬場も得意なので、思った以上に人気してますが仕方ないかと。前目に付けて枠を活かした競馬ができれば。
対抗はヴェラアズール。
この馬も良い枠を引きましたが、後ろからになると思いますので、直線馬群を捌ければ、十分勝ち負けだと思います。
3番手はディープボンド。
1番人気濃厚ですが、京都巧者ですし、渋った馬場も得意なので、これ以上評価を落とすのは危険と判断しました。
4番手の評価はボッケリーニ。
7歳馬ですが、今年も重賞勝ちがありますので、まだまだ衰えはないと見てます。浜中騎手がこの馬を知り尽くしている点も心強いです。